オタク未満ブログ

陰パチェンス

愛していた歌い手への追悼文


今回は、ヒプノシスマイクから呼び起こされた後悔と懺悔と、憎悪と執着に近い感情について書いていきたい。
つらつらと感情の流れるまま書き起こした為、非常に読みにくい文章となっているが、了承していただきたい。日常生活でマトモに会話のできない出来損ないの女の為、どうか許して欲しい。


私はモテない。そして太っている。更にオタクだ。
外見に使うべき金と配慮を全てオタクコンテンツに回している為、異性に愛されたことがない。そして、同性からも他人からも性的に愛されたことがない。
端的に言うと、私は20代の独身女性である。
Twitterでは、3歳幼稚園児やら14歳清純処女JCやら40代独身女性とやらを自称していたが、実際はしがない20代独身女性である。

所謂社会の底辺であろう20代独身女性こと陰パは、女オタクのご多聞に漏れずヒプノシスマイクを嗜んでいる。
ここが私の懺悔の始まりだった。


まず、私がヒプノシスマイクを知ったのは、ニコ動での公式動画だった。また、TLにも「ペンは剣よりヒプノシスマイク」と謎の言葉が流れてきていた為、市場調査として軽い気持ちで動画を視聴した。
普通のブログなら「軽い気持ちで沼を覗いたら、底無し沼に嵌ってしまいましたタハハ」と続くところだが、私はそんなことを言いたいのではない。

ヒプノシスマイクに、特に観音坂独歩に触れた瞬間、感じたのは後悔・懺悔のバッドトリップ、もしくは私の執着心に関するフラッシュバックだった。

私はとある男性が好きだった。お恥ずかしい話、その好きな男性はニコニコ動画に歌ってみたを投稿していた、とある歌い手である。そんなネット上の曖昧な存在に恋愛感情を抱いていた。中学生で経験し通り過ぎるのが普通である歌い手という界隈に浸ってしまった。ここではわかりやすく、その歌い手をYとしたい。

ニコ動を利用する人なら理解しやすいと思うが、編集済みの動画を投稿する以外にも、生放送できる機能(ニコ生)がある。
Yもよく突発的に生放送をしていた。彼のコミュ二ティレベルは、覚えている限りでは中堅層より少し下のレベルだった。誤解のないよう、人気歌い手ではないことを明記しておく。


話は逸れるが、投稿者(歌い手、ゲーム実況者)によってファン層の違いが如実に現れるのが、このニコ生である。歌い手を嗜んだことのない方へ一度オススメしたいのが、某有名歌い手そ○○さんのニコ生だ。某○○るさんのニコ生を開いたが最後、私にとっての異文化が果てしなく放送終了まで広がっている。正直なところ留学し見識を広めるぐらいなら、ニコ生を見て己の見識の狭さ、コミュ内のクッソ寒い身内ノリの雰囲気を感じて頂きたい。


話は戻り、Yのコミュ人数は少なく、ニコ生となると毎回同じメンバーが閲覧していた。そんな中の1人が私である。
Yの生放送開始の通知が鳴ると、迷わず直ぐに放送を見ていた。ニコ動を開いては「うぽつ」と打ち、Yからの「うぽありです」の返しのために生きていたと言っても過言ではない。たとえそれが友人と談笑中であっても、生放送開始の通知が来ると、トイレへ駆け込み、彼の生放送を確認していた程、熱中していた。

Yは歌い手でもあり実況者でもあった。
2015年に流行した、お髭おじさまのお車8実況をしていた。私はそこから彼を知り、彼の動画は全てマイリスに入れていた。
また、歌ってみたに関しては更新頻度にムラがあり、どちらかと言うと当時はお車8実況に力を入れていたように思う。
その為、当時の生放送はゲームをしながらの談笑枠が多かった。だが、私はゲーム実況をするYよりも歌い手としてのYを愛していた。その為、Yがカラオケでの歌枠の生放送をしていると、それが夕方の落ち着いたカフェであっても、彼の歌を聴きながら、泣いていた。

怖いと思うでしょう?

20代の小汚い豚女がスマホ片手に涙し、コーヒーをすする姿はさぞ恐ろしかろう。
ハマったが最期、歌い手への愛を自覚し、そして今もまだその感情は消えることなく残り続けている。しかし今はもうYのコミュはない。また、動画も殆どが消去・非公開にされている。所謂、コミュ爆破をしたのだ。それも通知なく彼のネット上の存在は息を引き取った。

私はそれが許せなかった。死ぬほど好きで堪らなかった人が、消える最後に何を言うまでもなく煙のように消えていった事実が許せなかった。この事実の深刻さを理解してほしい。20代になるまでマトモに恋愛をしたことがなく歌い手にガチ恋をした女の末路は、ここだ。

ニコ動で歌を聴くと、私にとってYに繋がる記憶が刺激される。そこでニコ動で歌を聴くことをやめて久しい私が、改めて踏み出そうとしたのがヒプノシスマイクである。
ラップを聴くと楽しい。リリックが楽しい。気分も良くなる。だが、問題だったのは観音坂独歩の「チグリジア」だった。知らない方の為に、特に感情が揺さぶられた歌詞を記しておく。



今日も世界に音が多すぎる
虫の交尾のように人が通るビル
お気に入りの静寂が死に続けている
歌はきっとそれを弔う為のディテール



この一節を聞いただけで、私は耳からイヤホンを引き抜いた。手が震え、Yがまた違う形で私の前に現れたのだと、行き違う思考を押し留めるためにスマホを放り投げた。


必要ないほどドラマティックなLIFE
却って煩わしい
期待も別にないよ 眠りたいだけ Ah
執拗な子供騙しがLIFE
すべて誤魔化しなら
生きがいも別にないよ 眠りたいだけ 


この歌のリリックを理解するたび、私はYの記憶が呼び起こされ「苦しい、苦しい」と泣いてしまう。
Yが特に好んで歌っていたのは、ナユタン星人PとぬゆりP、バルーンPだった。
このラインナップで勘の良い人はわかると思う。Yは精神的に少し不安定なところがあった。歌声にも、その人生の生き辛さが現れていた。私はその苦しそうに歌うYの声に惹かれ、そして自己否定を辞さない人となりを知り、更に彼のことに興味を持ち、そしておちていた。
終わりだ、ここが私の歪んだ恋愛感情の行き止まりだと感謝をした。私の理想の人を知ることが出来て、本当に良かったと毎日繰り返し胸の中をさらってくれた。

彼が消えて1年近く経った今でも引き摺っている。存在するかもわからない架空の男の存在を信じている。
Yはもうニコ動にはいない。ニコ動で歌を聴くことは私にとっては罰である。不確かな存在に恋をしてしまった馬鹿な女への罰だ。

彼が消えた理由は薄っすらと耳にしており、職場への身バレの恐れとのことだった。それなら、それならどうして実況は少しだけ復活させた?どうして歌ってみたは非公開のままなのか?と、色々と溢れてきそうになる言葉がある。あるのだが、それを喚いても何もならない。

Yは失踪する数ヶ月前から生放送で「 歌うことは止めようと思う」と宣言していた。私が何を言おうと既に遅いのはわかっている。それでもこの胸の澱をどこかに残しておきたかった。この捻れた感情を正常に戻したく、この文章を書いているが、彼に対するもう居ない寂しさ、裏切ってくれたという勝手な恨み、そして狂おしいほどの愛情が溢れてくる。辛い。私は何をしたいのだろう。


私はもし彼が帰ってきたら、以前よりも更に発酵してしまった感情を擦りつけてしまう。依存してしまうだろう。オタク女はすぐ男に依存するのだ。
私は、彼が好きだ。だが、彼は私のことを知らない。それだから、彼を好きなことを許されていると勘違いしてしまうのかもしれない。





























もしこの文章がYに届くなら、

あなたのコーラスをもう一度聞きたい。あなたが消えてしまった間に、沢山の新曲が出たよ。私は、「あなたがこれを歌ったらどうアレンジするかな?」「これはあなたが好きな歌詞とリズムだなあ。」と考えてしまう。
あなたが好きだった歌を耳にするたびに苦しくなる。
実況でも良い、生放送でも良いから、もう一度声を聞かせて欲しいです。
こういうことを書き記されると迷惑だとわかっています。
諦めきれない放送をしたのはあなたのせいだと、大好きなあなたの責任にしたい。
待ってます。
また、あなたが心安らかに人と関われますように。


ID:3789801○
陰パちゃ